1+1=2であることを証明せよ。みたいな数学基礎論の話ではございません。四則演算を大人になったらどう使うかを見ていきましょう。四則演算とは「足し算」「引き算」「かけ算」「わり算」の4種の計算方法となります。社会に出ると学校の算数みたいに答えが一つでは無いことが多いですが、コツはあります。
では、足し算からいってみましょう!
足し算
足し算とは付加価値を加えていく地道な作業でございます。算数では1+1=2となりますが、実社会ではそうはならない事が多々あります。
1+1=2にならない例
問1
テレビ+ビデオ=テレビデオ
Z世代には馴染みがありませんが、昔テレビとビデオを合わせてテレビデオという製品が販売されていました。物持ちの良い私は社会人になってもテレビデオを使い続け軽く社内で噂になっていました。例えば10万円のテレビと5万円のビデオレコーダーを合わせたものを15万円で買いますか?私は11万円くらいなら買いますかね。価格でいうと10+5=11となりました。価値のあるものを足しても安くないと買われない例です。
がっつり足すよりちょっと足す
足し算はあまりがっつり足すと価値が少ししかあがらないことが多いです。しかしちょっと足すと劇的な効果がでることもあります。
問2
魚(さしみ)+醤油=日本食
さしみ醤油なんかを足すともっと良いですし、さらにワサビを足すと最強ですね。1+0.1+0.05=343って感じになります。いや足さないと成り立たないレベルです。
がっつり何かを足すのではなく、あくまでスパイスの様にちょっと足すということが足し算の効果的な使い方です。足りない部分をちょっと補う事が大事です。
同じものを足すと効果的
私のような厨二病には同じものをたすと効果がでるものもあります。
問3
剣+剣=二刀流
剣をひとつ足すだけで二刀流です。アインクラッドで生き抜くユニークスキルとなります。さらに足すと三刀流で海賊狩りの異名を持てます。腕時計+腕時計=ケイスケホンダにもなれます。1つじゃなければいけないと言うものを足すことにこそ意味があります。常識をまずは疑いましょう。
引き算
引き算とはつまり、無駄を引くことであります。先程の足し算の対極となる「ひき算」は特に重要です。足すばかりだと無尽蔵にボリュームが増えてしまいます。では一体何を引けば良いのでしょうか?押してダメなら引いてみろという言葉があるように、「足してだめなら引いてみろ」って感じですかね。
引くことで新しい価値を付加する
問4
テレビ-チューナー=放送のないテレビ
足し算の場合はテレビにビデオを足しましたが、ドン・キホーテは地上波を受信するチューナーを引きました。ただのモニターって気もしますが(笑)SNSではN○Kの受信料を払わなくていいテレビとして話題となりました。あえてチューナーを引くことで価値を引き出した例です。大量には売れないと思いますが、一部からは選択されることになります。
ちょっと引くよりがっつり引く
足し算との対極である引き算は逆にがっつり引くことで効果がでます。
問4
理髪店(とこやさん)-サービス=1,000円カット
理髪店のサービスを極限まで引いたものがQBハウスを代表とする1,000円カットです。シャンプーや顔そりなどカット以外のサービスを引いてコストと時間という価値を生み出しました。サービスをちょっとだけ抜くと手抜きと思われる可能性ありますが、がっつり引くと時短という新しい価値が生まれます。駅の構内にも増えてきてますが、このように今までに出店できなかった場所へも可能性が広がります。
日本文化から引き算を学ぶ
ヨーロッパは足し算の文化で日本は引き算の文化と言われます。侘び寂び(ワビサビ)のように一輪の花を見て百花を感じる。この様な美学を学ぶためには禅(ZEN)を学ぶことが良いと思います。かのスティーブ・ジョブズも禅に傾倒していったことは有名です。また茶禅一味という言葉もある通り、茶道を学ぶことも引き算を極めるコツであります。茶道の作法というのは複雑なようで実は全てに意味があり、無駄が一切ない所作となっております。
掛け算
掛け算とはすでにあるものとあるものをかけ合わせて新しい価値やアイデアを生み出すことです。足し算との違いは、ただ増やすということではなく「混ぜ合わせる」というイメージになります。どうMIXするかが大事です。
掛ければ良いっていうものじゃない
では世界最高の映画を作ってみましょう。現在1位はアベンジャーズエンドゲームとなっています。2位はアバターで3位がタイタニックです。ではアベンジャー超えを計算していきましょう。
問5
アバター×タイタニック=アバタニック
両方ともジェームス・キャメロン監督作品ですが、掛け合わせることでアベンジャーズを抜くことができるでしょうか?地球から離れ惑星パンドラに旅立つアバターと原住民の姫が恋に落ち乗った飛行船が沈没する。…いまいちですね。このように有名なものをかけ算してもどこか既視感のあるものしか生まれません。
単独ではなく掛けてみる
収入を上げるためには、「出世」「転職」「副業」「起業」などありますが、この中から1つ選ぶとなるとリスクや成功確率が低いです。ではどうするか?
問6
転職✕副業=年収最大化
今の会社にしがみつくことは沈みゆくタイタニックに乗っているのかもしれません。もちろん転職も業界や職種の選び方も重要ですし、副業も本業の知見が重要だったりします。おわかりの方もいると思いますが、この本に書いてあります。
motoさんの本の紹介でした。motoさんは転職と副業のかけ算で、年収5,000万を達成しました。転職や副業別に考えたら達成できなかっただろう数字です。タイタニックからの脱出には、掛け算が有効です。
割り算
割り算とは実は、分ける事だけではございません。割り算とは「基準」をつくることです。これがわかると比較することが容易に可能です。また、違う単位で比較しても意味がないことがわかります。
問7
5kmを1時間かけて歩くのと8kmを2時間時間かけて歩くのはどちらが早いか?
速さの求め方は小学生で習いますが、「距離」÷「時間」=「速さ」となります。つまり距離を時間で割ることで「速さ」という共通の基準を作ることです。5km÷1時間=5km/hで8km÷2時間=4km/hで前者の方が速いことがわかります。このようにリンゴを3人で分ける為に割るよりも、基準を求めるために割ることが社会に出ると多いです。違う基準で比べてみても意味がありませんので、割る数値というものが重要となってきます。
割合で考える
例えば、作業報告をするときに
A「今日は2時間作業を進めました。」
B「今日は20%作業を進めました。」
どちらが良い進捗報告に見えますか?Bの割合で出したほうではないでしょうか?Aの場合は2時間でどれだけ進んだかわかりませんね。2時間席に座ってただけで5%しか進んでないかもしれません。Bの場合は20%と100に対して20まで進んだことがわかります。
まとめ
今回は基礎的な四則演算を紹介しましたが、たとえばマイナス×マイナスがプラスになるようにあえて、マイナスのものをかけ合わせたり、割り算によって生産性を高めたり考えによって応用をしていくことが、大人の四則演算です。また、ゼロに何を掛けてもゼロであるように無から有を生み出す事が一番難しいとされています。四則演算を使っても世の中に無いものを生み出すことは難しいです。つまりゼロに1を足すことが実は一番難しいです。最後に「競争するな、独占しろ」というピーター・ティール氏の著書を紹介して終わります。独占する為にはどんなに小さい分野でも10倍差がないといけないらしいです。
1ができたらそこから足したり掛けたりして規模を拡大し、無駄なものを引き算して、割り算で分析・リサーチしていきましょう。
では、また!
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